ヒッグス粒子を数式で見る

光子の波動方程式は

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と置けば

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と表される。
静止質量mの運動している物質波の方程式は

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この方程式はクライン−ゴルドンの方程式と呼ばれ、ラグランジアン密度

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としたとき、オイラー−ラグランジュ方程式

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から導かれる。
今ラグランジアン密度

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を考える。

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を(7)に代入してラグランジアン密度を計算すると

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となり、オイラー−ラグランジュ方程式より

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というクライン−ゴルドンの方程式が2つ出てくる。
今、複素クライン−ゴルドン場のラグランジアン密度(7)を拡張して

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を考える。

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で置き換え、マクスウェルの方程式のラグランジアンを加えると

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となる。μ>0である場合、QEDのラグランジアン密度となる。 μ<0の場合、つまりμが虚数の場合を考える。今、

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とし、ゲージ変換

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をほどこそう。
(16)、(17)を(15)に入れてみる。すると

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となり、ξを含む項が消えてしまう。(5)と比較すると確かに質量項

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がこの系に現れている。この粒子σをヒッグス粒子と呼ぶ。

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